2019年4月3日
脂肪酸は脂質をつくっている成分です。
脂肪酸は、その科学的構造から二重結合の数によって大きく3つに分類されます。
さらに、この多価不飽和脂肪酸には、二重結合の位置によってn-6系多価不飽和脂肪酸(以下はn-6系脂肪酸)やn-3系多価不飽和脂肪酸(以下はn-3系脂肪酸)があります。
これらの脂肪酸は食品にそれぞれ異なった割合で含まれていて、それぞれ体の中での働きが異なります。
重要なエネルギー源であるとともに、飽和脂肪酸の摂取量が少なすぎても多すぎても生活習慣病のリスクを高くなります。
多すぎると冠動脈疾患、肥満、糖尿病をまねく可能性があります。
このため、適度な量の乳製品や肉類を食べることを勧めます。
飽和脂肪酸が多く含まれる食品は、乳製品、肉などの動物性脂肪や、ココナッツ油、やし油など熱帯植物の油脂です。
体の中で合成できないので食べ物からとらなければならない必須脂肪酸もこの仲間です。
数個の二重結合を持つことので酸化されやすく、これを含む油脂は劣化しやすい。
日本人が摂取するn-6系脂肪酸のほとんどはリノール酸で、リノール酸は、必須脂肪酸です。
リノール酸は、大豆油、コーン油、サフラワー油などに多く含まれています。
n-3系脂肪酸は、調理油などに含まれている必須脂肪酸のα(アルファ)-リノレン酸、魚類に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などがあります。
n-3系脂肪酸は、生活習慣病の予防に役立つ様々な働きとして、血中の中性脂肪を下げたり、不整脈を予防したり、血液をさらさらにして動脈硬化を防いだりします。
多価不飽和脂肪酸が多く含まれる食品は、主に植物油や魚です。