自分の興味の情報発信していきます☆

ビタミンD-Vitamin D

さぷりぺんたんのビタミンD

ビタミンDとその構造

ビタミンDは、5,7,10 (19)-シス-トリエン構造を特徴とする低分子有機化合物です。
皮膚に存在するプロビタミンDは、日光中の紫外線(UV-B領域)の照射を受けてプレビタミンDに光異性化し、さらに体温で熱異性化されてビタミンDになります。
皮膚でのビタミンD生成は、単純な物理化学的反応によるものであり、自然界でも酵素などの生物的反応によるビタミンDの生成は確認されていません。
天然には、植物性のエルゴステロール(プロビタミンD2)由来のビタミンD2(エルゴカルシフェロール)と動物性の7-デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)由来のビタミンD3(コレカルシフェロール)があり、両片は側鎖構造のみが異なる化合物です。
ヒトを含めて哺乳類では両者は同様に代謝され、同等の生理効力を発揮する。
通常、両者を総称してビタミンDと呼ばれます。
ビタミンDは、白色結晶(D2 : mp.115~117℃、D3 : mp.82~86℃)で、紫外部265 nm に吸収極大、228 nm に吸収極小を持つ紫外線吸収スペクトルを示します。
空気酸化、酸、光、熱、金属に不安定で、アルカリには比較的安定です。
水に不溶で、エタノール、ヘキサンなどの有機溶媒に可溶です。
150℃以下の温度でビタミンDを加熱すると、ビタミンDとプレビタミンDの熱平衡混合物を生じます。
一方、150℃以上の温度でビタミンDを加熱すると、ステロール骨格B環開裂部が熱閉環したピロビタミンDとイソピロビタミンDの立体異性体混合物を生じます。
0.025μgのビタミンDの生物効力値を、1国際単位 ( 1 IU ) とされています。

ビタミンDの吸収と蓄積

魚肉(ビタミンD3)やキノコ類(ビタミンD2)に含まれるビタミンD(以下、D2とD3を区別しない場合にDと総称する)は、消化管内で食物中の脂肪成分および胆汁酸塩類とミセルを形成し、小腸上部より受動的に吸収されます。
小腸上皮細胞内でカイロミクロンに取り込まれた後、リンパ管系を経て肝臓へ移行します。
一部の食品(例えば、牛乳や卵黄など)は、ビタミンD3のほかに25-水酸化ビタミンD3 ( 25-(OH)-D3 ) や1α,2ジヒドロキシビタミンD3[1α,25(OH)2D3]などの代謝物をわずかに含むが、これらはカイロミクロンよりもむしろ、リンパ液中に存在するビタミンD結合タンパク質(vitamin D-binding protein : DBP、 血液中に存在するDBPと同じタンパク質)と結合した型でリンパ管系を経て肝臓へ移行します。
ビタミンDは、魚肉、乳類、きのこ類など比較的限られた種類の食品にのみ存在し、含有量も可食部100 g 当たり数μg~数十μg程度です。
ビタミンD摂取量がそれほど多くない場合(通常の食品から摂取される程度)では、肝臓に移行したビタミンDの大部分は速やかに25-OH-Dに代謝され、DBPと結合した型で体内を循環します。
このため、ビタミンDの型で肝臓や他の組織中に分布し蓄積することはありません。
一方、薬剤あるいはサプリメントとして大量のビタミンDを摂取した場合には、ビタミンDの型で筋肉や脂肪組織へ移行し、蓄積されます。
小児のビタミンD抵抗性くる病や成人のビタミンD抵抗性骨軟化症では、以前に大量のビタミンDが経口投与されたことがあります。
このような場合では、ビタミンDの投与を中止しても血中の25-OH-Dレベルは長期間、異常高値を示します。
これは、体内に蓄積した大量のビタミンDが徐々に組織から遊離し、肝臓で水酸化されて25-OH-Dに代謝され、血中に現れるためと考えられます。
ビタミンDの過剰摂取(50μg : 2000 IU/日を超える摂取量)が慢性的に続くと高ビタミンD血症が現れ、尿路結石や動脈石灰化などの障害が発生しやすくなります。

ビタミンDの体内分布

ビタミンDは、肝臓でその大部分が水酸化を受けて25-OH-Dとなり、血液中に分泌されると同時に結合親和性の高いDBPと結合し、血流中を循環します(ヒトでの半減期は、約30日)。
ビタミンDは、DBPに対する結合親租吐が非常に低いため、循環血流中より速やかに消失する(ヒトでの半減期は約1日)ので、唯体内では、25-OH-DがビタミンDの貯蔵型とみなせる、25-OH-Dは活性型ビタミンD (現在、カルシウム代謝調節ホルモンの一つとして捉えられている)のプロホルモンであり、主に腎臓に存在する25-OH-D-1α水酸化酵素(1α一水酸化酵素)により1a,25(OH)2Dに代謝されます。
また、腎臓以外にも皮膚、骨、脳、胎盤、活性化マクロファージなどさまざまな組織・細胞で1α-水酸化酵素が発現しており、これらの細胞でも25-OH-Dから1α,25(OH)2Dが生成することが知られています。
一方、体内のほとんどの組織・細胞の核内には、1a,25(OH)2Dと結合して遺f云戸の転写を調節するビタミンD受容体(vitamin D receptor : VDR)が存在しており、1α,25(OH)2Dがこれらの組織でVDRと結合して存在することもオートラジオグラフィーなどの実験から明らかになっています。
ただし、各組織に分布する25-OH-Dおよび1α,25(OH)2Dの量は、通常の分析法では、定量不可能なほど低濃度であり、ビタミンDの分布量を正確に捉えられるのは現在のところ血液中のみです。

代謝

ビタミンDには、ビタミンD2とビタミンD3があるが、通常、ヒト血中に認められるビタミンDの大部分はビタミンD3代謝物です。
食物あるいは皮膚由来のビタミンD3は、DBPと結合して肝臓へ運ばれ、ビタミンD-25-水酸化酵素(25-水酸化酵素:cYP2R1)により25-OH-D3に代謝されます。
次いで、25-OH-D3は、DBPと結合して腎臓へ運ばれ、血中カルシウム濃度が低い場合には、副甲状腺ホルモン(parathyroid hornlone : PTH)の刺激により活性化された1α一水酸化酵素(cYP27B1)により25-oH-D3は優先的に1α,25(OH)2D3に代謝されます。

1α,25(OH)2D3は、ビタミンD代謝物の中で最も生理活性が強く、活性型ビタミンDと呼ばれます。
1α,25(OH)2D3は、DBPと結合して小腸や骨などの標的粗織に運ばれた後、細胞の核内に存在するVDRと結合し、さらにレチノイドX受容体(retinoid X receptor : RXR)とヘテロタイマーを形成すします。
この複合体が染色体DNAのビタミンD応答配列 (vitamin D response element : VDRE ) に結合することにより、転写共役因子がリクルートされ、RNAポリメラーゼHによって遺伝子転写が開始されます。
一方、血中カルシウム濃度が正常かあるいは高い場合には、25-OH-D3-24水酸化酵素(24-水酸化酵素:CYTP24)により、25-OH-D3は優先的に24R,25- ジヒドロキシビタミンD3〔24R,25(OH)2D3〕に代謝されます。
ヒトにおいて、2R,25(OH)2D3は、生理量で生物活性を示さないので、ビタミンDの不活性代謝物とみなされています。

排泄

ビタミンDは、肝臓および腎臓で連続的に水酸化を受けて1α,25 (OH)2D3へ代謝され、標的組織で生理作用を発現します。
その後、組織細胞内に存在する不活化酵素(主に24-水酸化酵素)によって側鎖が酸化されて水溶性代謝物(calcitroic acid)となり、尿中へ排泄されます。
また、過剰量のビタミンD代謝物はそのままの型、あるいはグルクロン酸抱合体となって胆汁液とともに糞中へ排泄されます。

毒性

腎臓での活性型ビタミンD産生量は厳密に調節されており、通常のビタミンD摂取量(食事摂取基準の許容上限摂取量ULは、50μg)以下では中毒が起こる危険性は、ありません。
しかし、1日当たり50~100μgを超える大量を連日服用すると、副作用が発生する危険があります。
症状は、食欲不振、体重減少、頻尿、嘔吐などの一般的症状と、高カルシウム血症、腎臓や動脈の異常石灰化などです。
ビタミンDは、筋肉や脂肪組織に蓄積するため、投薬を中止しても症状が改善するには比較的長期間を要します。
中毒症状は、血清および尿中カルシウム濃度の上昇により容易に判定できます。
脂溶性ビタミン ( ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK ) の中では、ビタミンDは、ビタミンAとともに過剰摂取による健康障害が起こりやすいビタミンです。

生理作用

ビタミンDの主な生理作用は、(1)カルシウム作用と(2)非カルシウム作用に分かれます。
(1)では、
①小腸でのカルシウム吸収促進作用、
②腎臓の遠位尿細管でのカルシウム再吸収促進作用、
③破骨細胞の活性化による骨塩動員作用、
が、あります。
(2)では、
①がん細胞および正常細胞の増殖・分化の調節、
②PTHの産生・分泌抑制作用、
③発毛サイクルの調節作用、
④免疫調節作用、
などがあります。
ビタミンD摂取不足あるいは日照曝露量が不足すると、小腸、腎臓、骨でのビタミンD作用の不足が起こり、乳児・幼児・小児など成長期の子供ではくる病が糾こり、骨格形成が完了した成人以降では骨軟化症が発生します。
また、閉経後女性や高齢者で長期間、ビタミンDの不足状態が続くと骨粗粗症が起こりやすくなります。
小児での骨の典型的な変化は、下肢骨の外転変形(O脚)と内転変形(X脚)であり、頭蓋骨では縫合部の軟化による変形がみられます。
胸部では、胸部幅が狭くなり、前方に突出する鳩胸が見られ、肋骨と胸骨の境界部位では結節性腫脹 ( くる病性念珠 ) が見られます。
これらは、骨石灰化障害による類骨層の肥大が原囚である、血清カルシウムおよびビタミンD代謝物濃度の低下や血清アルカリホペファターゼ活性の上昇によって欠乏を判定できます。
わが国で、くる病の発生率は以前に比べて大幅に低下したが、それでも口照を|一分に浴びず、もっぱら母乳栄養で育った小児でくる病発生率が高いことが知られています。
また、ビタミンD栄養は充足していても、腎臓での活性型ビタミンD産生能が低いか、小腸や骨でのビタミンD作用が弱い(ビタミンD抵抗性)と、骨疾患が発生します。
このような場合には、天然型ビタミンDでは十分な治療効果か得られません。

薬理作用

活性型ビタミンD3およびそのプロドラッグ(1α-ヒドロキシビタミンD3)またはビタミンDアナログの型で臨床に用いられます。
いずれも体内で活性型ビタミンD3またはその活性型アナログとして薬理作用を現すものです。
ビタミンDの薬理作用として最も重要なものは、
 ① 小腸でのカルシウム吸収促進作用
 ② 骨形成促進作用
 ③ 白血病細胞に対する増殖抑制・分化誘導作用
です。①では、活性型ビタミンDは小腸吸収上皮細胞の粘膜側に局在するカルシウムチャネル ( ECaC2 ) と漿膜側に局在するカルシウムポンプ ( Ca ATPase : CABP1 ) を活性化し、細胞内カルシウム緩衝タンパク質であるカルシウム結合タンパク質 ( calbindin-D9k : CaBP9k ) の発現を誘導することによって、能動的カルシウム吸収を促進する。
また②では、骨組織において活性型ビタミンDは骨芽細胞による破骨細胞増殖因子 ( RANKL ) の遺伝子発現を充進させることによって、破骨細胞の分化、融合、成熟を促し、骨再構築(骨リモデリング)を正常に維持するよう働きます。
③では、活性型ビタミンDは白血病細胞の細胞周期をG0/G1期に停止 ( G0/G1 arrest ) させ、増殖を抑制するとともに正常なマクロファージへ分化させる。
また、表皮細胞の増殖・分化の異常によって起こる疾患である乾俯に対しても、活性型ビタミンDは細胞増殖を強く抑制し、細胞周期を正常化することが確認されています。
これらの薬理作用は、活性型ビタミンDがVDRと結合することによって発現されます。
このため、現在、より強力で高カルシウム血症を引き起こすことのない安全なビタミンDアゴニストの開発研究が行われています。

医薬品例

ビタミンD製剤は、ほかの医薬品と比べて有機合成が難しく、開発までに比較的長期間を要し、費用や労力も多くかかるなどの理由から、ほかの薬剤に比べて臨床に使用できる医薬品の数は少ないようです。
医師による処方釜が不要で、薬局で自由に購入できるOTC薬として、ビタミンDを含有するさまざまなビタミン剤および滋養強壮剤が販売されています。

食品例

ビタミンDを含有するサプリメントとしては、主にマルチビタミンおよびビタミンD含有カルシウムの形で販売されています。
魚類およびきのこ類にビタミンDが比較的多く含まれています。

活性型ビタミンDとなり、カルシウムーリンの吸収アップ

ビタミンDのおもな働きは、カルシウムやリンの吸収をサポートし、骨の形成、維持をうながすことです。
食べ物から摂取されたDは、肝臓と腎臓を経て、活性型ビタミンDに変換されます。
活性型ビタミンDは、瀾でのカルシウムとリンの吸収を高め、血中のカルシウム濃度を高めます。
これにより、カルシウムが骨や歯に沈酉し、成長促進や骨密度アップの働きをします。
ちなみに、人間のからだにあるカルシウムのうち、99%は骨にあり、残りの1%は、血液や筋肉中に含まれます。
血液中のカルシウムは、筋肉の収縮などに役立てられています。
Dは、この血中カルシウム濃度をコントロールする役割も担っており、カルシウムの摂取量が少ないと骨にあるカルシウムを血液に放出し、十分にある場合は、骨にたくわえます。

欠乏症

妊婦や子ども注意する必要があります。
クル病や虫歯になりやすくなります。
ビタミンDが欠乏すると、成人は骨軟化症になります。
子どもの場合、骨の成長障害が起こり、背骨や脚の骨が曲がって、X脚やO脚、くる病の原因になります。
同時に、曲や曲を支える下あごも弱くなり、歯がグラグラします。
ビタミンDは、どの世代においても重要ですが、とくに妊婦や授乳婦、5歳までの乳幼児には不可欠です。
胎児や乳幼児は成長するために多くのDを必要とします。
また、高齢者や閉経後の女性が欠乏すると、骨粗しょう症の原因にもなります。骨相しょう症になると、骨がもろくなり、ほんの少しの衝撃が加わっただけで骨折してしまいます。
高齢者の場合。それが原因で寝たきりとなるケースも少なくありません。
骨粗しょう症の予防には、旱い時期からカルシウムやDを十分摂取することが大切です。

高カルシウム血症や腎機能障害の原因に

ビタミンDを過剰に摂取すると、吐き気、下痢、脱水症状などを引き起こします。
さらに進むと、血中カルシウム濃度が上昇して高カルシウム血症を引き起こします。
また、血管壁や心筋、腎臓、肺などにカルシウムが沈着し、骨や歯以外の軟組織の石灰化障害や腎機能障害を起こすこともあります。
ただし、通常の食生活でDの過剰症を起こすことはほとんどありません。
サプリメントなどで大量摂取した場合に過剰症が起こることがあります。

特徴

日光に当たるだけで体内合成できるビタミンです。
ビタミンDは、体内で合成することができる栄養素です。
人間の皮膚には、ビタミンD前駆体であるプロビタミンDが存在します。
皮膚が紫外線に当たると、コレステロールを利用して、体内でDに変換することができます。
日常生活で日に当たっている人なら、ビタミンDの不足はさほど心配ありません。
ただし、ビタミンD生産能力が低下している高齢者などは、十分でないことかあります。

ビタミンDとカルシウムで、歯と骨を丈夫にする

ビタミンDは、カルシウムといっしょにとることで、その栄養効果を最大限に発揮できます。
調理の際には、乳製品などカルシウムを多く含む食品と組み合わせることがポイントです。
おすすめの食品は丸干しの魚や小魚です。
魚は骨の部分にカルシウムを多く含み、内臓部分には、Dがたっぷり含まれています。
このため、頭からまるごと食べられる小魚は、丈夫な骨をつくるのにとても効率がよいのです。

この記事を書いた人
分析化学や食品化学などを勉強し、博士号を取得したが、 あるとき、これからの時代はプログラミング!、と思い、 最近では、主にPythonを使いAIやボットを開発中☆
SNSでフォローする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA