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ビオチン-Biotin

さぷりぺんたんのビオチン

ビオチン

ビオチンの歴史と構造

ビオチンは、1927年に、酵母の成長促進因子として発見されました。
多量の生卵白飼料をラットに与えると、脱毛を伴った湿疹性の皮膚炎が生じます。
これらは、卵白に含まれているアビジンが消化管内でビオチンと特異的に結合し、腸管からのビオチン吸収を阻害しているためです。
ヒトの卵白障害の実験報告があります。
毎日200 gの乾燥卵白を与え続けると、7週目以降で、体内のビオチン含量の低下に伴って皮膚の発赤、疲労感、筋肉痛、知覚異常、嘔吐などの症状が現れ、また血液学的にもヘモグロビン減少、コレステロールの増加などが観察されます。
これらの症状は、ビオチン150μg/日を投与すると3~5日後に消失し、尿中ビオチン排泄量も正常に戻ったと報告されています。

ビオチンの吸収と代謝

食品中のビオチンは、ほとんどがタンパク質中のリジンと結合した形で存在します。
摂取すると、まずタンパク質の分解を受け,ビオシチンやビオチニルペプチドとなります。
次に、これらは膵臓由来のビオチニダーゼによって加水分解され、ビオチンが遊離し、吸収されます。
細胞内では、カルボキシラーゼの補酵素として機能します。
ビオチンは、異化代謝を受け、ビオチンの一部とその代謝物は尿中に排泄されます。

ビオチンの生理作用と薬理作用

生理作用

ビオチンは、カルボキシラーゼの補酵素として炭酸固定や炭酸転移反応に直接
関与しています。
ビオチン酵素は、哺乳動物ではピルビン酸カルボキシラーゼ (pyruvate carboxylase : PC)、β-メチルクロトニルCoAカルボキシラーゼ,β-methylcrotonyl-CoA carboxylase : MCC)、プロピオニルCoAカルボキシラーゼ(propionyl-CoA carboxylase : PCC)、アセチルCoAカルボキシラーゼ (acetyl-CoA carboxylase : ACC)の4種類が知られており、それぞれビオチンと共有的に結合しています。
4種は、ともにミトコンドリア内に存在するが、アセチルCoAカルボキシラーゼは細胞質内にも存在しています。
ミトコンドリア内のアセチルCoAカルボキシラーゼはビオチン貯蔵の役割も果たしている。
β-メチルクロトニCoAカルボキシラーゼは、分岐鎖アミノ酸のロイシンの分解に必要な酵素です。
ビオチン欠乏での本酵素活性の低下によって、ロイシンの他の経路による分解が進み、3-ヒドロキシイソ吉草酸と3-メチルクロトニルグリシンの産生か増加します。
プロピオニルCoAカルボキシラーゼは、プロピオニルCoAをD-メチルマロニルCoAの形にします。
その後、スクシニルCoAになり,引き続いてTCAサイクルに入ります。
本酵素の活性低下は、尿中に3-ヒドロキシプロピオン酸と3-メチルクエン酸排泄の増加として現れます。
ビオチンの新しい生理機能として、胎児の発育一分化における成長因子(growth factor)としての役割も解明されつつあります。
また、作用機序は、不明ですが、欠乏するとタンパク質合成、RNA合成、耐糖能(インスリンを介していないとされている)、プリン生合成などの低下が知られています。
欠乏者の指標は、確立されていません。
栄養状態の指標としては、血液中の値よりも尿中の値のほうが適しています。
健常者の血清ビオチン濃度は、8 pmol/ml 程度に維持されている、健常者の尿中には、80 pmol/日程度のビオチンが排泄されます。
この尿中の値は,ビチオン摂収喩を反映します。
なお、今回の食事摂取基準(2005年版)では、成人のビオチンの目安量は、45μg/日とされています。
抗けいれん剤の長期投与で血中ビオチン濃度の低下と有機酸の増加が認められています。
特に、プリミドンやカルバマゼピンは、腸管でのビオチン吸収を妨げます。
フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピンはビオチニダーゼとビオチンの結合を阻害します。
また、乳幼児の脂漏性湿疹、レイナー病(Leiner’s disease : 落屑性紅皮症)で血中、尿中のビオチンが低下します。
これは、母乳中ビオチンの不足や腸管からのビオチン吸収障害が考えられています。
一般に乳児では母乳からのビオチン供給が妨げられると、容易にビオチンの不足状態になること、および突然死の乳幼児の肝臓ビオチン量が先天異常などを原因として死亡した乳幼児と比べ低くなっていることから、突然死にビオチンの関与が考えられています。

薬理作用

ビオチニダーゼ欠損症は、本酵素活性低下によって,カルボキシラーゼの分解によるビオチンの再利用系に障害を起こし、結果的にビオチン欠乏を引き起こします。
血清ビオチニダーゼ活性が正常平均値の10%以下を完全欠損、10~30%を部分欠損としています。
カルボキシラーゼ欠損症には、単一あるいは多数のカルボキシラーゼ欠損があります。
マルティプルカルボキシラーゼ欠損症は新生児・乳児型と遅発・乳幼児型があります。
前者はホロカルボキシラーゼ合成酵素の欠損で、薬理量のビオチン経口投与によってカルボキシラーゼ活性は正常に戻るが、後者は腸管でのビオチン吸収異常によって起こります。
掌蹠膿疱症性骨関節炎や乾癖、アトピー性皮膚炎がビオチンの大量投与によって改善が見られる例があり、ビオチンの免疫機能やアミノ酸代謝への関与が考えられています。
また、長期血液透析患者では、ビオチン欠乏症状と種々の神経障害がみられ、ビオチン投与により神経症状の改善が報告されています。
インスリン分泌促進作用や糖代謝などの促進作用もあるといわれています。

ビオチンの毒性

先天性ピチオン欠乏症で、10~20 mg/日の長期投与が行われていますが、副作用は、報告されていません。

ビオチンの医薬品・食品例

医薬品

一般医薬品では、ビタミンB2主薬製剤およびビタミンB2・B6主薬製剤に配合されます。
医療用医薬品においては、ビオチンの散在、シロップやほかのビタミンとの配合にも使用されます。
急・慢性湿疹、脂漏性皮膚炎の治療薬として、成人に0.5~2 mg/日を1~3回に分割して経口投与されます。

食品例

ビオチンがサプリメントとして使用されます。
規格基準として、上限値が500μg、下限値が10μgと設定されます。
使用基準として、「カプセル、錠剤など通常の食品形態でない食品以外の食品に使用してはならない」とあります。
つまり、ビオチンは栄養機能食品としての規格基準の範囲内での使川に限られています。
多く含む食品としては、いずれも100 g 当たり、
ローヤルゼリー(410μg)、
ウシ肝臓(96μg)などの内臓類、
大豆(61μg)などの豆類、
卵黄(52μg)、
穀類、
などがあります。

ビオチンは、皮膚と髪を守るビタミン

ビオチンは、糖質、脂質、たんばく質の代謝や合成をサポートします。
特に皮膚や髪の健康とかかわっており、脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、脱毛丿白髪などの改善に有効とされています。
ビオチンはいろいろな食品に含まれており、腸内細菌によっても合成されるので不足することはありません。
ただし、抗生物質を長期間服用していると腸内細菌の状態か悪くなり、欠乏症を起こす場合もあります。

この記事を書いた人
分析化学や食品化学などを勉強し、博士号を取得したが、 あるとき、これからの時代はプログラミング!、と思い、 最近では、主にPythonを使いAIやボットを開発中☆
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